Florian Pumhösl | フロリアン・プムヘスル
フロリアン・プムヘスル(Florian Pumhösl)
1971年オーストリア・ウィーン生まれ、同市を拠点に活動
出品作品
フロリアン・プムヘスル《メザマシ隊》2014/2015
モノタイププリント、油彩、漆喰
16点組
作者不詳「左翼劇場幕」制作年不祥
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館蔵
村山知義《あるユダヤ人の少女像》1922
東京国立近代美術館蔵
*撮影禁止
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www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157656873859885
横浜トリエンナーレ2001、ドクメンタ12(2007)など多くの国際展に参加。近代の前衛的な美術・グラフィックデザイン・タイポグラフィー・建築などの特定の作品や作家についての入念な調査に基づき、時にはその調査や分析を視覚化する絵画作品や映像作品、インスタレーションを制作している。この調査ではプムヘスルの美術家としての視点が特徴的であり、美術史家のように作品の視覚的要素の起源を辿るのではなく、調査対象の視覚言語とその遷移に焦点を当て、自らそれらに直接関わりを持っている。ロンドンのリッソン・ギャラリーでの個展(2008)では、恩地孝四郎が1930年代に装丁した書籍を壁面ケースに陳列し、それらの書籍の熟覧をもとに合成樹脂とガラス板を用いて制作した自らの絵画作品と併せて展示した。
2014年春、恩地ならびにマヴォの村山知義や大正時代に活躍したその他の日本の前衛美術家について調査を行うために東京、和歌山、神戸、京都を来訪。左翼演劇の劇団「メザマシ隊」の俳優が改名後の劇団名を一文字ずつ示した看板を各々掲げる有名な場面の写真が、今回の一連の作品の主要なインスピレーションとなった。これらの絵画は京都の職人が作った漆喰のパネルが支持体となっており、和紙の寸法や尺貫法を基準としている。PARASOPHIAでは、プムヘスルは自らの新作を、村山知義の《あるユダヤ人の少女像》(1922)と東京左翼劇場の緞帳との間に展示する。
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フロリアン・プムヘスル《メザマシ隊》2014/2015、左翼劇場幕(作家不祥・制作年不祥、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館蔵)「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」京都市美術館会場での展示風景 写真:河田憲政