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Hoefner/Sachs | ヘフナー/ザックス

フランツ・ヘフナー(Franz Hoefner)
1970年ドイツ・シュタルンベルク生まれ、ベルリンを拠点に活動

ハリー・ザックス(Harry Sachs)
1974年ドイツ・シュトゥットガルト生まれ、ベルリンを拠点に活動

出品作品
《Museum Casino》2015
インスタレーション(他の展覧会の展示備品、美術館に残る遺失物ほか)
京都市美術館にて展示

《Suujin Park》2015
インスタレーション(フェンス、植木鉢、遊具、ファウンドオブジェクトほか)
河原町塩小路周辺にて展示

全ての展示風景写真を高画質で見る:
www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157654537434984


フランツ・ヘフナーとハリー・ザックスの二人組。ベルリンを拠点に活動するユニットで、都市環境下の建築と居住の問題を過激なユーモアを盛り込んだ美術的手法を使い、プロジェクト、パフォーマンスとして作品化している。彼らの作品には、単なるシェルターとしての「住宅」と長く生活する空間としての「住居」との建築的境界線を問いかけるものが多い。その一例である2006年の《Honey Neustadt》プロジェクトでは、旧東ドイツ・ハレの化学プラント労働者のベッドタウン、ハレ=ノイシュタットで1960年代から1980年代後半にかけて建てられたプレハブ住宅を模し、発泡スチロール製の巣枠を積み上げてミニ住宅を作り、当時大量発生して駆除の対象になりかけた100万匹のミツバチのための労働者住宅としての蜂の巣を設置した。そこで収穫された蜂蜜は商品ならびに美術作品として販売された。
PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015では、京都での滞在をもとに京都市美術館と京都駅の東側に位置する崇仁地域でプロジェクトを行う。京都市美術館での展示《Museum Casino》では、出入口のひとつに過去の展覧会で使われた資材を再利用して構成し、来館者が出入り自由な小さな空間(=カジノ)を出現させる。《Suujin Park》は、崇仁地域の再開発プランによって生まれた多数のフェンスで囲われた空き地に、地域内に放置された建築資材や廃棄物を集めた構築物を制作、異邦人の視点で、長く差別を受けてきたコミュニティーが培ってきた即興的な創造性への賛歌を一時的なモニュメントとして視覚化するプロジェクトである。世界各地の都市が抱える事柄に注目し、部外者としてあるいは異物としてそこに介入し、その場にある材料で作品を構築し、別の何かに変容させ都市に介入する彼らのブリコラージュ的手法は1950年代の知性を継承するものだが、未だ有効な対話法として真剣に議論されていくだろう。

会場
  • ヘフナー/ザックス

    ヘフナー/ザックス《Suujin Park》2015 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」河原町塩小路周辺会場での展示風景 写真:河田憲政

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