Other: Birth of an Art Museum: A History of Kyoto Municipal Museum of Art | その他:美術館の誕生
京都市美術館は、昭和天皇即位の奉祝事業の一つとして、昭和8(1933)年、大礼記念京都美術館として開館した。「日本趣味を基調とすること」という設計競技基準に則した建築様式は、現在「帝冠様式」と称される昭和初期建築の典型を成している。第二次大戦後、昭和21(1946)年3月より、美術館本館は米軍に接収され、第58通信大隊が駐留した。その間、所蔵作品や展示ケースは恩賜京都博物館(現京都国立博物館)に保管されていた。接収時の痕跡は今も館の内外に見出せる。昭和27(1952)年5月、接収は解除され、同年7月に京都市美術館と改称して再出発した。美術館は戦前より、所蔵品展示を「現代美術常設陳列」と呼称し、同時代美術の展示を主たる活動に位置付けていたが、昭和32(1957)年から平成3(1991)年まで開催された主催展「京都アンデパンダン展」や、その間3度開催された「京都ビエンナーレ」は、その活動を端的に示す事例である。美術館は現在、この歴史を踏まえた「再整備基本計画」を検討し、新たな出発に向けた準備を進めている。
スライドショー1 大礼記念京都美術館の誕生
スライドショー2 接収期から京都市美術館の誕生まで
スライド・ショー3 現代美術と京都市美術館
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写真:河田憲政