Pipilotti Rist | ピピロッティ・リスト
ピピロッティ・リスト(Pipilotti Rist)
1962年スイス・グラープス生まれ、チューリヒを拠点に活動
www.pipilottirist.net
出品作品
《進化的トレーニング(堀川——不安は消滅する)》2014/2015
ビデオ・オーディオ・インスタレーション
京都・堀川団地の一室での2つのプロジェクション(ひとつは布団へ、ひとつは天井へ)
3分37秒、12分20秒(共にループ)
サウンド:アンダース・グッギスベルグ
全ての展示風景写真を高画質で見る:
www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157656853096162
ウィーンの工芸学校、バーゼルのスクール・オブ・デザインで学ぶ。音楽グループのステージデザイナーからメディアアートに進む。男性社会が女性に投げかけるクリシェを巧みに逆用しその偏見を暴露するとともに、「女性らしさ」の否定的な側面を肯定し、女性達を励ます作品を制作。この一連の作品の集大成である《Ever is Over All》は1997年のヴェネツィア・ビエンナーレで若手作家優秀賞を受賞。同作は日本では1999年に京都国立近代美術館で開催された「身体の夢」で初公開。近年の作品は家具や日用品などを取り込む大型のビデオインスタレーションが多いが、抽象的かつ装飾的な表現を通じた視覚原理への興味と豊かな色彩へのこだわりはより先鋭化している。彼女は質問に答える形で何度も、「私はただ【色】を世界に取り戻し、現実に近づこうとしているんです」と語っている。寝転がりながら、あるいは巨大なハンモックに揺られ、リラックスした気分で鑑賞する場を提供するなど、鑑賞者にアプローチすることも彼女の作品の特徴である。堀川団地の一室を使った新作では、彼女のみずみずしく美しい映像世界が扉を開き、私達の深層にある記憶や私的な時間感覚との対話が待っている。
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ピピロッティ・リスト《進化的トレーニング(堀川――不安は消滅する)》2014/2015 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」堀川団地会場での展示風景 制作協力:ハウザー&ワース、ルーリング・オーガスティン