Rosemarie Trockel | ローズマリー・トロッケル
ローズマリー・トロッケル(Rosemarie Trockel)
1952年ドイツ・シュヴェーアテ生まれ、ケルンを拠点に活動
出品作品
《カモフラージュ》2006
ウール(グレーがかったベージュ)、木
何炬星美術財団コレクション蔵
《スクエア・エネミー》2006
ウール(ブラウンがかったオリーブ)、木
個人蔵
《ランバー》2007
ウール(ヘーゼルナッツ)、木
何炬星美術財団コレクション蔵
全ての展示風景写真を高画質で見る:
www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157656871750571
1998年よりデュッセルドルフ美術大学教授。2014年、ロズヴィータ・ハフトマン賞を受賞。ケルンの美術学校で学び、陶磁やブロンズを使ったオブジェ、写真や映像によるコラージュ、身体に描かれたドローイングなど様々なメディアや手法で制作を行う。80年代後半には機械編みニットを用い、既知のロゴマークをパターン化した作品で国際的な評価を受け、90年代以降は現代美術界をリードする女性作家の一人として多くの展覧会で作品を発表してきた。1999年のヴェネツィア・ビエンナーレにはドイツ館初の女性代表作家として参加。自然史や動物学、植物学、鉱物学からも学び、表現へと昇華させるプロセスを重要視している。2012–13年にスペイン、アメリカ、イギリスを巡回した個展「A Cosmos」では、時代・ジャンルを超えて自身がインスピレーションを得た他作家の作品をも内包した展覧会を構築し、観る者をその世界観に誘った。
PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015では、彼女が初期から取り組んできた代名詞的シリーズのニット・ペインティング3点が出品される。遠目では単色に塗られたカンヴァスのように見えるが、近づくとガーター編みによる無数の織り目が観る者の思考を誘う。一本の毛糸で織り上げられた作品には、機械織りを可能にした時代とそれに携わってきた人々の歴史に対する彼女の思いが編み込まれている。
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ローズマリー・トロッケル《カモフラージュ》2006(何炬星美術財団コレクション蔵)、《スクエア・エネミー》2006(個人蔵)、《ランバー》2007(何炬星美術財団コレクション蔵) 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」京都市美術館会場での展示風景 写真:河田憲政