Stan Douglas | スタン・ダグラス
スタン・ダグラス(Stan Douglas)
1960年カナダ・バンクーバー生まれ、同市を拠点に活動
出品作品
《ルアンダ=キンシャサ》2013
シングルチャンネルのビデオプロジェクション(HDビデオ)
6時間1分/ループ
全ての展示風景写真を高画質で見る:
www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157656449104959
1980年代中頃から、特定の場所で発生した事件や出来事を調査し、あまり知られていない忘れられた歴史を再考する写真やビデオ、映像作品を制作。彼はドキュメンタリーとフィクションの狭間で、作家の意図として作品そのものが現れる、挑戦的で開かれた作品を制作している。ヴェネツィア・ビエンナーレ(1990・2001・2005)、ドクメンタ(1992・1997・2002)など数多くの国際展に出品、近作による展覧会「Stan Douglas: Mise en scène」は2016年までヨーロッパを巡回している。
「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」出品作《Luanda-Kinshasa》[ルアンダ=キンシャサ]は、「教会(The Church)」と呼ばれたコロンビア・レコードの伝説的なニューヨーク30番街スタジオ(1949–81)を再現し舞台としている。本作の舞台となる1974年は、ポルトガルがアンゴラ(ルアンダ)といったアフリカの植民地から撤退し始めた年であり、当時のザイール(キンシャサ)でモハメド・アリがジョージ・フォアマンに挑み「キンシャサの奇跡」と呼ばれる逆転勝利を果たした年でもある。本作に登場する10人のミュージシャンは、マイルス・デイヴィスのアルバム『On the Corner』(1972)と当時のアフロビートが融合した音楽をつくり出している。
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スタン・ダグラス《ルアンダ=キンシャサ》2013 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」京都市美術館会場での展示風景 写真:河田憲政