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Tatsuo Majima | 眞島竜男

眞島竜男(まじま たつお)
1970年東京生まれ、神奈川県川崎と大分県別府を拠点に活動

出品作品
《二つのコンテンポラリー:15分(ずつ)のレクチャー・ビデオ》2015
連続する二日分のレクチャーの記録映像、2台のビデオプロジェクター、2面のスクリーン、日・英のダイアグラム(レーザープリント、紙)
ビデオ:各15分

〈美術館〉、〈展覧会〉、〈フェノロサ〉、〈楽しき国土〉、〈戦争画〉、〈満州〉、〈河原温〉、〈近代美術〉、〈現代アート〉、〈アート〉についてのダイアグラム(日・英) 2015
ダイアグラム(レーザープリント、紙)
10点

《重なった土/飛び出した土:京都、PARASOPHIA、岸田劉生、満州について(の2時間のダイアグラム)》2015
ダイアグラム(粘土、ベニヤ板)、ビデオ
ビデオ:2時間42分3秒

《『満州レスリング』のためのダイアグラム(粘土)》2015
ダイアグラム(粘土、ベニヤ板、彫塑べら)、ビデオ
ビデオ:58分50秒

《重なった土/飛び出した土/満州レスリング》2015
ダイアグラム(粘土、ベニヤ板ほか)

全ての展示風景写真を高画質で見る:
www.flickr.com/photos/parasophia/sets/72157656453858850


ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ美術科卒業。ロンドンから帰国後発表した1930年代の日本洋画界を題材にした《日本近代美術/楽しき国土》(1995)では、里見勝蔵、児島善三郎、三岸好太郎、福沢一郎といった独立美術協会のメンバーが野外に集い、ワインやバーベキューを楽しみながら、実際にはありえない会話を繰り広げる光景を映像化した。その他にも《北京日記》(2010)、《鵠沼相撲・京都ボクシング》(2010初演)など、緻密な資料調査を踏まえ、九割の事実に一割の虚構を織り込みながら、美術家の視点から近代日本美術史における定説のいくつかを再考察する作品を発表してきた。戦後美術の原点の一つとして専門家の間で評価の高い河原温の『浴室』シリーズ(1953–54)は、実は戦前との決別ではなく、アジアの地平線を求めた近代日本美術の拡大妄想が「折りたたまれた」だけだとする眞島の解釈は、研究者たちが真剣に検証すべき示唆に満ちている。2010年頃からは《今日の踊り》(2012–13)などのパフォーマンスやレクチャーが増えており、PARASOPHIAでは開催前に行った全4回にわたる連続レクチャーを経て、日本近現代美術に関するダイアグラムを様々な形で出品。複数のダイアグラムと、昨日と今日が日々重なりながら書き換えられていく連続レクチャーの映像は、眞島が一貫して考え続けている「日本近現代」に共時的な態度を重ねた美術作品であり、一連のレクチャーも含めて、それは一種のパフォーマンスといえる。また、会場内の階段の一角にも、数時間にわたり形を変えながら作り上げられた粘土による経験としての立体的ダイアグラムが現れる。

会場
  • 眞島竜男

    眞島竜男《二つのコンテンポラリー:15分(ずつ)のレクチャー・ビデオ》2015 ならびにダイアグラム10点 2015 「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」京都市美術館会場での展示風景 写真:河田憲政

  • 眞島竜男
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