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京都芸術センター「展覧会ドラフト2015」講座「展覧会の作り方」にてワークショップとレクチャーが行われました
2014.03.31 月曜日 14:01
「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」の最初の連携プログラムに決定した京都芸術センターの「展覧会ドラフト2015」では同センターを舞台とした「展覧会企画」を募集、その審査員を当芸術祭のアーティスティックディレクター、河本信治が務めます。入選者には展覧会実現のための資金および会場が提供され、展覧会実現に向けての支援が行われます。選出された展覧会企画は、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」の会期中に開催されます。
今回は「展覧会ドラフト2015」に先駆けて、京都芸術センター運営委員であり「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーでもある平芳幸浩氏(京都工芸繊維大学美術工芸資料館准教授)がワークショップを、そして河本信治と、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーの神谷幸江氏(広島市現代美術館学芸担当課長)がレクチャーを行いました。このワークショップとレクチャーは、「展覧会ドラフト2015」への応募を検討されている方、学芸員・アートプロデューサーなどを目指している方を対象として開講されたキュレーター講座、「展覧会の作り方」として京都芸術センターで開催されました。
3月15日の様子(提供:京都芸術センター)
3月29日の様子
まず、展覧会実現の際に生じる課題や作業を実際にギャラリー内で作品を用いて体験するワークショップを平芳氏がファシリテーターとして3月15日に行いました。作品の主題やサイズ、空間の特徴、鑑賞者の導線などについて、平芳氏の具体的なアドバイスを参考にしつつ、参加者はそれぞれの考えから意見を出し合い、最終的に一つの展覧会をつくりあげました。このワークショップによって完成された展覧会は「landscape —京都の風景」展として、京都芸術センター ギャラリー北で3月16日から23日まで実際に公開されました。
3月29日にレクチャーを行った河本は、「美術館の歴史から現代美術を考える」という主題の下、美術館というものの歴史と仕組みについて解説し、展覧会というものの構造と成り立ち、そして現代美術/コンテンポラリーアートの定義について語りました。その中で触れたマルセル・デュシャンについては、詳しくはART iTに掲載されている2011年の森美術館での講演録で読むことができます。講演後には「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」についての質問も複数あり、展覧会ドラフトやキュレーションのみならず、PARASOPHIAにも関心を持つ参加者の存在が窺えました。
翌日3月30日のレクチャーでは、神谷氏は「”なぜ作る?” “どう作る?” 展覧会を考える」という主題で、自らがキュレーターとして実際に展覧会を考えていったプロセスについて詳しく語ってくださいました。まずは展覧会を考える上での基礎となる課題を表明し、展覧会の種類について解説されました。その後は個展の事例として小沢剛、マーティン・クリード、サイモン・スターリングらと共に展示や新作をつくっていった過程や、グループ展の事例として2010年に広島市現代美術館で開催した「もっと動きを:振付師としてのアーティスト」展を取り上げ、それぞれの事例において、キュレーターとして考慮した点や、作家と一緒に考えていく過程について丁寧に語ってくださいました。
「展覧会ドラフト2015」の展覧会企画の募集期間は4月1日から20日まで。詳細は京都芸術センターのウェブサイトをご参照ください。
京都芸術センター:www.kac.or.jp
【募集まもなく!】展覧会ドラフト2015 -PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015連携プログラム:www.kac.or.jp/10831
【展覧会ドラフト2015】キュレーターワークショップ:www.kac.or.jp/events/10742
『landscape -京都の風景』展:www.kac.or.jp/events/11706
【展覧会ドラフト2015】キュレーター講座:www.kac.or.jp/events/10847
ART iT『フレンチ・ウィンドウ』展 関連企画 河本信治 デュシャンという物語の始まり:www.art-it.asia/u/admin_lec/seUiBftqE1R53Jzp0NyT
関連記事:京都芸術センター「展覧会ドラフト2015」1次審査が行われました(2014.06.12)
今回は「展覧会ドラフト2015」に先駆けて、京都芸術センター運営委員であり「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーでもある平芳幸浩氏(京都工芸繊維大学美術工芸資料館准教授)がワークショップを、そして河本信治と、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」プロフェッショナルアドバイザリーボードメンバーの神谷幸江氏(広島市現代美術館学芸担当課長)がレクチャーを行いました。このワークショップとレクチャーは、「展覧会ドラフト2015」への応募を検討されている方、学芸員・アートプロデューサーなどを目指している方を対象として開講されたキュレーター講座、「展覧会の作り方」として京都芸術センターで開催されました。
3月15日の様子(提供:京都芸術センター)
3月29日の様子
まず、展覧会実現の際に生じる課題や作業を実際にギャラリー内で作品を用いて体験するワークショップを平芳氏がファシリテーターとして3月15日に行いました。作品の主題やサイズ、空間の特徴、鑑賞者の導線などについて、平芳氏の具体的なアドバイスを参考にしつつ、参加者はそれぞれの考えから意見を出し合い、最終的に一つの展覧会をつくりあげました。このワークショップによって完成された展覧会は「landscape —京都の風景」展として、京都芸術センター ギャラリー北で3月16日から23日まで実際に公開されました。
3月29日にレクチャーを行った河本は、「美術館の歴史から現代美術を考える」という主題の下、美術館というものの歴史と仕組みについて解説し、展覧会というものの構造と成り立ち、そして現代美術/コンテンポラリーアートの定義について語りました。その中で触れたマルセル・デュシャンについては、詳しくはART iTに掲載されている2011年の森美術館での講演録で読むことができます。講演後には「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」についての質問も複数あり、展覧会ドラフトやキュレーションのみならず、PARASOPHIAにも関心を持つ参加者の存在が窺えました。
翌日3月30日のレクチャーでは、神谷氏は「”なぜ作る?” “どう作る?” 展覧会を考える」という主題で、自らがキュレーターとして実際に展覧会を考えていったプロセスについて詳しく語ってくださいました。まずは展覧会を考える上での基礎となる課題を表明し、展覧会の種類について解説されました。その後は個展の事例として小沢剛、マーティン・クリード、サイモン・スターリングらと共に展示や新作をつくっていった過程や、グループ展の事例として2010年に広島市現代美術館で開催した「もっと動きを:振付師としてのアーティスト」展を取り上げ、それぞれの事例において、キュレーターとして考慮した点や、作家と一緒に考えていく過程について丁寧に語ってくださいました。
「展覧会ドラフト2015」の展覧会企画の募集期間は4月1日から20日まで。詳細は京都芸術センターのウェブサイトをご参照ください。
京都芸術センター:www.kac.or.jp
【募集まもなく!】展覧会ドラフト2015 -PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015連携プログラム:www.kac.or.jp/10831
【展覧会ドラフト2015】キュレーターワークショップ:www.kac.or.jp/events/10742
『landscape -京都の風景』展:www.kac.or.jp/events/11706
【展覧会ドラフト2015】キュレーター講座:www.kac.or.jp/events/10847
ART iT『フレンチ・ウィンドウ』展 関連企画 河本信治 デュシャンという物語の始まり:www.art-it.asia/u/admin_lec/seUiBftqE1R53Jzp0NyT
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