2014.09.30 火曜日 18:00–20:00
オープンリサーチプログラム11
- レクチャー
オープンリサーチプログラム11[レクチャー]アン・リスレゴー
アン・リスレゴー
2013年6月から継続しているオープンリサーチプログラムでは、世界的に重要な美術家や学者によるレクチャーなどを、キュレトリアルチームのリサーチの一部として行っています。今回は「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」参加作家として発表を予定している美術家のアン・リスレゴー氏をお招きし、東京でレクチャーを開催します。
アン・リスレゴー氏は、S.R.ディレイニーの『ダールグレン』やU.K.ル・グィンの『闇の左手』などのSF小説から着想した3Dアニメーションや音響+光のインスタレーションの作品で知られています。彼女はSF小説の中に、言語や物語、性別役割分担やセクシュアリティー、そして未来のコンセプトなどへの別のアプローチを見出しています。
彼女の作品《Crystal World (after J.G. Ballard)》(2006)は、緩慢に結晶化していくホテルが舞台となっています。建物の中をアニメーション映像が移動するにつれ、女性建築家リナ・ボ・バルディの家具やロバート・スミッソンの彫刻《The Dead Tree》、エヴァ・ヘス《Untitled (Rope Piece)》などに遭遇します。これら「バーチャル・レプリカント」は、時間が崩壊した設定の結晶世界の中で、暫定的登場人物として再び動き始めます。
フィリップ K. ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を題材にした近作《Oracles, Owls... Some Animals Never Sleep》(2012–14)では、CGアニメーションのフクロウが、格言や、『易経』の予言と一人のフェミニストの弁論から引用した曖昧な断片を独白しています。押しつぶされた鳴き声によって遮られるこの独白は、リドリー・スコットの『ブレードランナー』の一部を誇張し歪曲したものです。それは時として威嚇的ではあるが滑稽でもあり、その滑稽さは複製、再複製されたセルフの、不揃いなダンスや寝落ち寸前のような動きによってさらに強調されます。
PARASOPHIAが初めて東京で開催するオープンリサーチプログラムとしてのリスレゴー氏のレクチャー、是非ご期待ください。
オープンリサーチプログラムとは
アーティスティックディレクターとキュレトリアルチームが、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015に向けて行う調査研究のプロセスを広く一般に公開し共有するためのプログラムです。
アン・リスレゴー(Ann Lislegaard)
1962年ノルウェー・トンスベルグ生まれ、コペンハーゲンとニューヨークを拠点に活動。「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」参加作家。詳細:アン・リスレゴー
- タイトル
- オープンリサーチプログラム11[レクチャー]アン・リスレゴー
- 日時
- 2014年9月30日(火)18:00–20:00(17:50開場)
- 会場
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国際交流基金 2階 JFICホール[さくら]
〒160-0004 東京都新宿区四谷4-4-1
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅 1番出口から徒歩3分
アクセスマップ(本部):www.jpf.go.jp/j/about/outline/contact/map.html - 入場料
- 無料(申込不要)
- 言語
- 英語(日本語逐次通訳あり)
- 定員
- 80名
- 主催
- 京都国際現代芸術祭組織委員会、一般社団法人京都経済同友会、京都府、京都市
- 共催
- 国際交流基金